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死ぬことと見つけたり

以前すご本BLOGで紹介されていた「死ぬことと見つけたり」を読んでみた。「一夢庵風流記」や「影武者徳川家康」でおなじみの、隆慶一郎の著書ですね。もっと重苦しい内容を想像しながら読み始めてみたところ…これがやばいくらいに面白い。実は隆慶一郎の時代小説を読むのは初めてなんですが、こんなに小気味よい話を書く作家さんだったんですね。

元は、本のタイトルにも使われている「武士道と云ふは死ぬ事と見つけたり」という言葉で有名な「葉隠」。これを、江戸時代初期の鍋島藩を生きる浪人斉藤杢之助を主人公に、隆慶一郎が痛快時代劇に仕立て上げたのが本作ですね。毎朝、杢之助が必ず行うのは、自分が死ぬ姿を、いろんなバリエーションで想像すること。あらかじめ自分が死ぬ場面をイメトレすることで、どんなシチュエーションをも恐れない「死人」であろうとし、実際にその苛烈な性格と行動で、鍋島藩にふりかかるいろんな難題を解決していくという、一言で説明すると荒唐無稽な話なんですけどw

作者曰く、こんなふうに「葉隠」を解釈するのは間違っているんだろうけど…とのことだけど、これがめっぽう面白いのです。惜しむらくは、完結するまえに隆慶一郎が逝去してしまったこと。話の残り筋はわずかではあったので、完結してなくても十分にお話は満喫できましたが、それでもやっぱり最後まで読みたかったです。

近日中にでも、引き続き「影武者〜」も読んでみようと思ってます。

死ぬことと見つけたり〈上〉 (新潮文庫)

死ぬことと見つけたり〈上〉 (新潮文庫)

死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫)

死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫)