読んだ。どっちもラストで泣いてしまったよ…。「追憶」のほうは実にシンプルなプロットで、話としては目新しさは何もないはずなんだけど、あまりにも直球でぐいぐい押されたあげくものすごく感動してる自分がいた。ラストの飛行シーンとか、綺麗なシーンすぎて感動を通り越しそうになっちゃいましたよ。
そして「夜想曲」。こちらは、「追憶」の主人公「海猫」とクライマックスで対峙した敵方のエースの話。そもそもこの物語の背景に2国間の戦争があり、それぞれの国を代表する技量をもつ2人の飛空士を、話の中でぶつけ合うわけですね。最初に「追憶」を読んで、海猫に対してどっぷり感情移入をした後だったので、そこで敵方のエース視点って言われてもなーとか最初はちょっと思ったりもしたけど、これまた読み始めるとどっぷり。むしろ、日本人としては明らかにこちらの話のほうが共感わくよね、という内容だったりするしね。
「追憶」のクライマックスで、あと僅かのところで海猫を取り逃し、再戦を期しながらも戦況は日々悪化していくのみ。そして最後の最後で…という、ざっくりまとめるとこちらもシンプルなプロットではあるんだけど、主人公に関係してくる人達だったり、ライバルとなる海猫との対決だったり、そしてあのラストがあって。
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空戦ものの作り話といえば「紅の豚」や「スカイ・クロラ」という名作が既にあるけど、またちょっと違った味わいのある話だと思います。個人的には実に面白かったです。
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このシリーズは他に「恋歌」と「誓約」という話もあるようだけど、amazonのカスタマーレビューだと若干評価が弱めなので、手を出すかどうか躊躇中…。