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自分の趣味について書き散らかす雑記ブログ。

WORLD END ECONOMiCA

「WORLD END ECONOMiCA」というラノベを読んだ。これがとても面白くて。

もともと同名の同人ゲーム*1でシナリオを書いた支倉凍砂が、更にノベライズしたのが今作。株や市場をシナリオに組み込むのは、「狼と香辛料」でさんざんやっていて、それが実に面白かったので、このゲームのことを知ったときにいずれ遊んでみよう…とアマゾンのカートに入れたままだったのだけど。

某所で

世界観がファンタジーからSFになった狼と香辛料だよね?とか、獣耳が出てこない!とか、本が分厚くて読みにくから分冊にするか電子書籍版をとっとと出せとか、言いたいことは無いわけじゃないが、そんなことが些細に思えるくらい面白かった。続きを早く読みたいです…。

という感想を書いたんだけど、もうちょっと補足すると、フロンティアと化した月面で、株と野望と青春で盛り上がる話といったところだろうか。うん、全然補足になってないですね。

で、本当に続きが気になって気になってどうしようもなくなったので、アマゾンのカートに眠ったままだったゲームを、いまさらながらぽちってしまったのでした。昨日手元に届いたので、続きとなるエピソード2から早速手を出してみたら、これまた秀逸なストーリでね。勢いで本日エピソード3まで遊び終えてしまったとさ。

エピソードを重ねるにつれて、主人公も成長し、プレイヤーとしての立ち位置も変わっていき、そして取り扱うお金の規模も大きくなっていく。そんな中で、現実でも起こった金融崩壊をモデルケースに、ストーリーに緊張感と盛り上がりを組み込む素晴らしさ。そして、8年という歳月にわたって貫き通される思い…。もうね、私の物語というものに対するツボを完全についてきた、とても見事なストーリーでした。

あと、本として読むのも面白かったんだけど、ビジュアルと音楽がつくとこれまた雰囲気がかわってきて、より満足度が高まったような気もする。同人ゲームと侮る無かれ、これはとても練り上げられたゲームだと思います。どうせだったら、PSVita3DSとかで手軽に遊べるように移植されれば、もっと多くの人にリーチできそうなになぁ…とちょっともったいない気もする。

後半になるにつれ、株の話がどんどん難しくなる面はあるんだけど、そこはそれほど理解しなくても物語としての面白さは十分に堪能できると思うので、興味がある方は本でもゲームでも手の出しやすい方でぜひお試しあれ。

全然関係ないけど、オープニングの曲を聴いていると、妙にテラリアのことを思い出してしまい、テラリアのサントラを衝動買いしてしまったとか、なんとか。

Terraria (Soundtrack)

Terraria (Soundtrack)

*1:ゲームというか、ビジュアルノベルなので、ゲーム性は全然ないです