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ツール・デ・フランドル雑感

サガンが先週のヘント~ウェヴェルヘムに続いてビックタイトルを取得。いやー、本当に強かったですね。ラスト13キロの平坦区間で繰り広げられた、サガンVSカンチェラーラ&ヴァンマルケとの追いかけっこには最後までドキドキしました。TTスペシャリストのカンチェラーラ相手に15秒差を詰めさせなかったどころか、最後は差を広げてたからたいしたもんです。今期は惜敗続きだったのに、ここにきて一皮むけたような完勝っぷりでした。今の充実っぷりをみると、この先はますますマークがきつくなりそうなので、まずは今週のパリ~ルーベでどんなレースを見せてくれるかですな。

さて、サガンカンチェラーラ視点での感想は置いておいて、贔屓チームであるエティックス・クイックステップ視点でレースを振り返ってみたい。

  • レース前から予想できてたことだけど、絶対的なエースがいないので、エース同士のガチンコ勝負になると手も足も出ず…。
  • とは言え、2度目のオウデクワレモントでヴァンデンベルフがアタックした後の展開は、なかなか理想的ではあったのだけど。
  • フランドル初参加のマルティンは中盤まで集団を牽いたりアタックで他チームを揺さぶったりで、良い仕事をしていた。どうやら完走も果たしていた模様。来季もクラシック要員入りかな?
  • コッペンベルグでボーネンがやや遅れがちなのを見て、ルフェーブルさんがいってたとおり「ボーネンは坂を登れなくなった」を実感する。
  • テルプストラが勝負どころでいい位置を取れていないのをみて、こりゃあかんなぁ…と思った。
  • 今回もカンチェラーラを徹底マークのスティバルは途中まで見せ場たっぷりだったけど、3度目のオウデクワレモントで早々に脱落。やっぱり坂では厳しいな。
  • 最後のパテルベルグに入る前、一旦遅れていたテルプストラのためにボーネンがアシスト。どうやらテルプストラで勝負をかけるらしい。
  • ただ、結局はパテルベルグにて、前を追うカンチェラーラについていけず、チームとしての勝負付けは終了。
  • 途中から先行してたヴァンデンベルフは三度目のオウデクワレモントで力尽きたように見えたけど、いつの間にかアシストに復帰してるし、最後の平坦でも前を牽いていたりで、相変わらずのいぶし銀職人っぷりを発揮。ヴァンスーメレンみたく、いつか陽の目が当たるといいんだけどなぁ。
  • 上位15人(サガンのゴールから1分以内にゴールした選手たち)のうち4人がクイックステップ勢。アシストも全員完走と、相変わらずチーム力の高さはみせていた。
  • せめて、クヴィアトコウスキーのアタックに、クイックステップ勢の誰かがついていければ、終盤もうちょっと楽しみが残ったんだけどなー…。

今のメンバーには、勝負どころの激坂パヴェ区間でサガンカンチェラーラ、ヴァンマルケについていける選手がいないので、奇襲が成功しないかぎり勝負の目はありませんでしたね。ボーネンの力が衰えたことがはっきりした今、来季に向けてチームの舵をどうとっていくのか。一つの転換期ってやつですかね。まぁ、これはクイックステップというチームだけでなく、ロードレース界自体が激しい世代交代中でもあるんだけどさ。

さて、こんな状態だと今週のパリ~ルーベはどうなってしまうんだろう…と不安にもなるのだけど。ただ、個人的にはそこまで悲観していなかったりする。フランドルの結果をうけ、ただでさえレースの中心と目されていたサガンカンチェラーラは、よりマークが厳しくなると思われ。また、フランドルでしっかりと4位に入ったクリストフのスプリント力もかなり警戒されるはずだ。そんな中、この春結果を出せていないクイックステップへのマークは相対的に薄くなると思うのだけどどうだろう。チーム戦力的にはフランドルより明らかにパリ~ルーベ向きのメンバー構成ではあるんだよね。

フランドルもパリ~ルーベも、実力がなければ勝てないレースであることには違いがない。けれど、パリ~ルーベのほうがよりレース巧者向けであり、チームの総合力も問われ、運もなければ勝てないレースであることを考えると、前評判上位陣に付け入る隙はまだまだあるように思うんだけどなー…。まぁ、決め手勝負になっちゃうと勝ちきれる選手がいないことには変わりがないので、思い切った作戦が必要にはなりそうだが。レースをかき回すところに真骨頂のあるチームなんだし、ぜひとも見せ場を作ってレースを盛り上げて欲しいなぁ。

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