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自分の趣味について書き散らかす雑記ブログ。

クズとメガネと文学少女(偽)と星海社コミックス

比較的最近、星海社のコミックスがようやく電子書籍化されたという話が一部で話題になっていてですね。
sai-zen-sen.jp

小説はともかくとして、漫画の電子書籍対応をまったく行っていない出版社って、すでにごく少数派だと思うのだけど、その少数派だった星海社がやっと重い腰をあげたと思ったら…、なんなんでしょう、このドヤ顔っぽい物言いは。まぁ、星海社に対しては、え?漫画もやってたの?くらいの認識だったんで、個人的にはこの流れで小説も電子書籍化進めてくださいね、的な感想しかなかったんだけども。

さて、先週末。Kindleストアで漫画の発掘作業に勤しんでいたら、「クズとメガネと文学少女(偽)」という漫画が目についた。どうやら谷川ニコ氏の新作らしい。

表紙絵に釣られる形で作品詳細ページを開いてみたら出版社が星海社ではないか。おっと、意外と早くに最高のクオリティな電子書籍とやらを拝む機会ができたぞ…。

なんて若干斜に構えつつ読み始めてみると。おや、これは本当に読みやすいではないか*1。この読みやすさは平均値以上どころか、今まで自分が体験した中では最高の部類かもしれない。絵の線がどうのってことよりも、おそらくセリフを含むテキストがくっきりはっきりしていて、すごく目に優しいんだと思う。まぁ、普段Kindleで漫画を読む時、読みやすいかどうかなんてあまり気にしていないし、今回は意識していた分そう感じただけって可能性もありそうだけど…。

ただ、電子書籍で漫画を読む際、出版社によってその品質に差があるのは確かで、時々これはちょっと質が悪いなぁ…と思うことがあるのも事実だ。特に気になるのは、吹き出しの中のセリフがちょっと滲んでいるというかぼやけているというか、明らかに読みにくさを感じる時だ。まぁ、それでも日本語である限り読めてしまうので、そこまでは気にしないんだけど。それに、これだけ漫画の電子書籍化が一般的になってきて、その製作方法もこなれてきたのか、最近はそこまでひどいと感じることもなくなってきたようにも思うし、全体的に品質はあがってきているのかな?という気もする。

そんな中でも、今回のクズと~の読みやすさは一味違うものを感じる。試しに最近読んだばかりのKindle漫画を何作か読み返してみたけど、やっぱりテキストの読みやすさがちょっと違う。拡大表示してみても何が違うのかいまいちわからないのだが…。それこそが上記URLで説明されていたモスキートノイズの有無の差ということなんだろうか。こういう目に見えにくい技術革新でも、読みやすさにつながるものはウェルカムなので、他の出版社も含めてどんどん進めていってほしいけどな。

ところで、肝心のクズとメガネと文学少女(偽)の感想だけど、これまたなかなか面白いというか、個人的に好きなタイプの漫画だった。高校デビュー文学少女になろうとしている残念ヒロインと、そのヒロインが気になるぼんくら男子、そして文学指南役の秀才男子という構成や、漫画の中でさりげなく紹介される小説だったりと、なんとなく「バーナード嬢曰く。」を連想させるものがあるけど、キャラクターの性格付けはだいぶ違うし、絵の方向性も違うし、そもそも本の話題よりもコメディネタ押しなところも異なるしで、漫画として二番煎じ感はそれほど感じない、かな?漫画の設定自体に既視感を感じる…という漫画好き、本好きはいるかもしれないけど。個人的にはかなり好感触だったので、続巻にも期待している。

なんというか…ヒロインが可愛いってのは正義なんだよ!こまけぇことは(ry

*1:ちなみに電子書籍リーダーはPaperwheteを使っている