日頃、他人がプレイしているゲーム動画を嗜むという習慣がない*1ので、eスポーツというジャンルには特に思い入れはないのだけど。それでも、ラノベ「僕と彼女のゲーム戦争」を完結するまで見届けたり、某ラノベ作家が大きな大会のたびにTwitterで奇声をあげている*2のをみたり、はたまた去年のEVOの顛末記事を読んで面白そうだなぁと思う程度には、興味のある分野ではある。
さて先日、映画.comのコラムでこんなレビューを目にした。
eiga.com
おぉ…これは面白そうなドキュメンタリー映画ではないか。公開館はイメージフォーラムだけ*3だけど、仕事帰りに渋谷に寄っていくにはさほど不便ではないので、昨日の夜に鑑賞してきた。これが思っていた以上に面白くて。
リビング ザ ゲームを観た。思わず久々にパンフレットを購入してしまうくらい、興味深くて面白い作品だった。どんな世界でもプロとして生活してくのは大変だなー…なんて当たり前のことを思った。ゲーム好きなら是非。
— shaw (@hashimukai) 2018年3月12日
主役は主に二人。格闘ゲームにおいて長年レジェンドとして君臨するウメハラ*4と、屈指のテクニックを持ちながら、ウメハラとの間に立ちはだかる大きな壁に苦悩するももち。特にももちに関しては、密着取材という形でいろんな場面を目にすることになるので、そこで描かれる成功や苦悩がひしひしと伝わってくる内容になっている。
プロゲーマーとは。プロゲーマーとして食っていくためには。今になってeスポーツという形でメジャーになりつつあるゲームイベントも、そこに至るまでにはいろんな人がいろんなかたちで悩み、苦労し、尽力してきた歴史がある。そしてプロゲーマーという形で、プロとして生活する人も出てきた。しかし、大会で優勝できるのはもちろん一人であり、勝利するための競争はとても過酷だ。結果を出すまでもシビアだし、結果を残したあとに追われる立場としてのプレッシャーもまた大きい。ももちは2015年のEVOで優勝し、世界一に上り詰めたわけだけど、その後のカプコンカップでは結果を残せなかった。そしてウメハラとの直接対決では勝つことができない苦悩。そこにはもちろん笑顔はない。
どんな世界でも、プロとして生きるには相当の覚悟が必要なのだけども、プロゲーマーという比較的新しい職業(?)を垣間見ることが出来て、とても興味深い作品だった。登場人物たちの掘り下げ方も丁寧で、ドキュメンタリ映画として素晴らしい出来だと思う。eスポーツ自体に興味がなくても、ゲーム好きには感じることがあると思うので、ぜひ一度鑑賞してみてほしいな。まぁ、劇場公開規模が小さいので、手軽に鑑賞できないわけだけど…。
- 作者: 師走トオル
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おまけ。参考リンクをいくつか貼っておく。