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自分の趣味について書き散らかす雑記ブログ。

花よりもなほ

例年、元旦は映画館に映画を観にいく日になっていたんだけど、今年は正月映画にめぼしいものがあまりないことから、おとなしく家に引きこもることにした。そこで、レンタル中の「花よりもなほ」を観てみた。この作品、できれば劇場で鑑賞したかったんだけど、いざ観にいこうとおもった時にはすでにファーストランが終わっていて悲しい思いをした作品だったり。で、DVD化されるのをおとなしく待っていたのでした。

まぁ、前置きはどーでもよくて、鑑賞してみた感想はというと。個人的にかなり好きな雰囲気の、良く出来た映画でしたね。劇中にちらばっているエピソードにまとまりがないとか、うそっぽいディテールの描き方とか、見方次第では悪く見えてしまう要素も多々ありますが、それをひっくるめて愛すべき佳作だと思います、私は。

たぶん、キャスティングのよさと、それを上手く活かした監督の手腕なんだと思うんですよね。特に、宮沢りえは「たそがれ清兵衛」で着物姿がありえないくらい似合っていることをすでに見せてくれていたわけですが、その時とは微妙にベクトルがちがうとはいえ、相変わらずの美しさを堪能しました。いい役どころを見つけましたね。他の役者さんたちも、自分の役割をしっかりと抑えていて、一歩間違えると嘘っぽさがそのまま出ちゃいそうなストーリーを、まったく違和感無く魅せてくれました。「たそがれ清兵衛」みたいなリアリズムあふれる映画もいいですが、こういう小粒ながらもニヤリとしならが安心して観られる時代劇というのもいいものですねー。