年末の恒例エントリー、鑑賞映画の年間ベストテン!!!今年は去年と違って、映画の鑑賞頻度がだいぶ回復してきた1年だった。劇場での鑑賞数が17本、配信や旧作含めると28本。ここ2年はどんどん映画を観なくなっていたこともあって、このまま映画鑑賞を趣味とは言えなく日も来てしまうのでは…なんてことをちょっと思ったりしていたのだけど、とりあえずは持ち直せて良かったなぁと。やっぱりどの10本を選ぶか悩むくらいには映画を観たいし、今年はそうなって良かったなぁと思っているところである。というか、今年は豊作だった気がする。
さて前置きはこの辺にして、今年の10本ですよ!どーん。
- THE FIRST SLAM DUNK
- トップガン マーヴェリック
- 四畳半タイムマシンブルース
- アバター ウェイ・オブ・ウォーター
- 恋は光
- ハケンアニメ!
- RRR
- スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム
- 神々の山嶺
- シン・ウルトラマン
THE FIRST SLAM DUNK
公開前に、なぜかネガティブな話題が先行していた、劇場版スラムダンク。でも蓋を開けてみればケチのつけようのない完成度の高さで、それはもう度肝を抜かれたよね。スポーツを題材にしたフィクションって、見せ場を盛り上げるために時間を引き伸ばす演出が大前提だと思うけど、1つの試合をほとんど実際の時間進行に合わせて演出しつつ、盛り上げどころはしっかり盛り上げ、そしてこれ以上ないカタルシスを味わえるとか、スポーツもののアニメとして自分には信じがたいことをやってのけてしまった感がある。まぁ、作者の頭の中では、原作の連載時でもあの試合がああいう形で展開されてたのかもしれないけど、漫画という表現方法であったり、当時のアニメ技術じゃそれを完全にアウトプットすることができなかったのかもしれないね。改めて井上雄彦って天才なんだなぁと思いました。
トップガン マーヴェリック
数年前に、トップガンの続編が製作されるというニュースを目にしたときは、いったいなんの冗談なんだろうとか思ったよね。でもトム・クルーズと制作陣は、素晴らしい形で予想を裏切ってくれました。エンタメとしての盛り上げ方、ドッグファイトの見せ方、前作から30年以上経過したことをそのまま反映した脚本。どれもこれも素晴らしかったです。それにしてもトム・クルーズは年のとり方がとても良いよなー。ちなみに、続編を観る前に、久々に前作を鑑賞してみて、80年代にこの映像を撮っていたのもなにげにすげーなぁ…と思いました。
四畳半タイムマシンブルース
すでに原作小説を読んでいて、まんまサマータイムマシンブルースだなwと思ったのだけど、四畳半神話大系の登場キャラがこれ以上ないくらい物語にハマっていて、それで面白くないはずがないのです。そしていつもの制作陣がアニメ化したら、それはもう面白さが約束されているわけで、実際に大満足だったとさ。
アバター ウェイ・オブ・ウォーター
ここまで水の表現を極めたCGは、さすがに映画に限らなくても前例がないよね?もう本当に凄いの一言。自分も海の中にいるような臨場感。その世界観にどっぷり浸かることができて幸せな映画だった。その1点だけでも劇場で味わう価値があると思う。ジェームズ・キャメロンという人は、昔から海中への興味が強いという話は何度も耳にしてきたけど、今作はそのこだわりが昇華しきった感があるよなぁ。
あまり関係ないのだけど、一昔前、シャドウ・ダイバーというダイバーが主人公のくそ面白いノンフィクション小説があって、その実写映画化にジェームズ・キャメロンの名前が挙がっていた時期もあった記憶がある*1んだけど、いつのまにか映画化の話が消えてしまったのが残念だった。今回のアバターの映像を観たら、今からでももう一度映画化が動き出さないかなー…と映画館をあとにしながら思ったのだった。
恋は光
恋する女性がなぜか光って見えるという男が主人公の、同名の漫画の実写化。漫画原作の映画の予告編を見て、久々にキャスティングにぐっと来たよね。観る前も、観た後もこれ以外のキャスティングはなかったのでは、と思った。そしてあのラスト。原作漫画も良作だと思っているのだけど、ラストがあっさりしていてそこだけが個人的にちょっと惜しいなぁと思っていたのだけど、映画のほうではそこが完璧な形で補完されていたと思う。まぁ、人によってはあの改変は許せん!ってなるとは思うけどw
ハケンアニメ!
アニメをつくる人たちに光を当てた同名の原作小説の実写化。エンタメコンテンツを生み出す苦労が実感できて、かなりぐっとくる物語だった。たぶん自分みたくスポ根好きにはたまらない作品だと思われる。何年か前に原作小説を読んでいたんだけど、自分でもびっくりするくらい話の内容を忘れていて、自分の記憶力がやべーな…という危機感を抱いてしまったのはここだけの話だ。
RRR
これぞインド映画、これぞラージャマウリ監督!と思わせるケレン味のない映像が次々と押し寄せ、人によっては中毒症状を起こしそうなやばい映画。個人的には同監督のバーフバリが劇的すぎ、インパクトが大きすぎでその印象があまりにも強いから、今作はやや評価は控えめ。まぁ、あの肩車アクションは大いに笑ってしまったけどなw たぶんバーフバリを未視聴だったら、RRRやべぇ!ってもっとTwitterでもつぶやいてたと思う。
スパイダーマン ノー・ウェイ・ホーム
マーベル映画のクロスオーバー展開が好きじゃない、という理由だけで、実はトム・ホランド版スパイダーマンはそこまで評価してなかったのだけど、ノー・ウェイ・ホームはしびれたねぇ…。スパイダーマン作品では、比較的最近スパイダーバースですでにマルチバース話をやってそれが大成功した上に、都合の良い素材が実写でもすでにある!ということで、あの脚本だったようにも思うのだけど、あの展開でああいう演出をされると思わず唸ってしまうよなー…。この文章を書きながら、ノー・ウェイ・ホームがこの順位でいいの?と自問自答したくなるんけど、それだけ今年は豊作だったということで。
神々の山嶺
同名漫画のアニメ映画化。自分のことをそれなりに漫画好きだと思っているけど、恥ずかしながら原作未読。
登山ものの映画ってはずれが少ない印象もあって、予告編動画を観たときから楽しみにしていたのだけど、見事に応えてくれました。フランスで製作されたって知ってちょっとびっくりした。
シン・ウルトラマン
自分くらいの年齢だと、子供の頃にウルトラマンを観て育ったという人も多いと思う。けど自分は特撮に興味がなかったのか、ウルトラマンもほぼ未見。というわけで、庵野&樋口コンビでシン・ウルトラマンを撮ると話題になっても全然興味はなかったのだけど。それでも劇場公開されてSNSで話題が流れてくると、やっぱり気になってしまうよね。それだけシン・ゴジラの視聴体験がデカかったとも言える。そのシン・ウルトラマン、映画のフォーマットとしてはシン・ゴジラをかなり踏襲していて、その勢いで面白かった!という感想になるんだけど、細かい元ネタはさっぱり知らないので、そういう点ではかなりもったいないことをしてる気はする。でも、いまからウルトラマンというコンテンツを履修するのは大変だと思うんですよ…。
以下次点の作品。
- さかなのこ
- 浅草キッド
- すずめの戸締まり
- 雨を告げる漂流団地
こうやって振り返ってみると、今年は話題作や前評判の高かった作品が順当に面白かった1年だったと思う。いや、興行成績の良かった映画をすべて観ているわけでもないので、話題作の中でも自分の琴線に触れた作品がみんな面白かったということかもしれない。映画鑑賞の満足度がかなり高い1年だったのは間違いない。来年もそういう映画が多いといいな。
*1:確認してみたら、リドリー・スコットの誤りでした。でも、ジェームズ・キャメロン向きなのは間違いないと思う。