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自分の趣味について書き散らかす雑記ブログ。

異世界チートでも異能バトルでもないおすすめラノベを付け足してみる

いつもラノベ関連のニュースや話題を発信してくれている id:kazenotori さんが、おすすめラノベを紹介する記事を書いていた。コンセプトは、ファンタジーとか異能バトル「以外」でおすすめの、最近のラノベ

kazenotori.hatenablog.com

紹介されていた30作品のうち10作品は自分も読んでいて、その重なっていた作品がほぼ自分の好みだったので、未読の20作品についてもかなり参考になりそうだ。こういうチョイスはとてもありがたい。

さて、元記事で取り上げられていなかった作品の中で、この辺りを紹介しないのはもったいないのでは?と個人的に思った作品がいくつかあったのでここで挙げてみたい。ちなみに、好きなラノベ作家は杉井光支倉凍砂、野崎まどといった面々です。この名前をみて、あぁそういうのが好みか…と興味の対象外の人はここから先読む価値はありませぬ。あしからず。

コンセプト

  • ファンタジーと異能バトルな話は除く
  • 最近のラノベ*1
  • 元記事で紹介されているものを繰り返し紹介しても面白くないので除く
  • あまりにも有名だと思われるもの(俺ガイルとか神様のメモ帳とか)も除く

元記事のように30作品くらいすらすら挙げられると良いのだけど、自分には10作品が限界だった。でも、どれもきっと面白いと思いますよ!

独創短編シリーズ 野崎まど劇場

野崎まどによるギャグ短編集。ラノベというか実験小説って感じがするけど。現在2巻まで出ている。
hamusoku.com
をみて笑ってしまった人は必読。他にもオススメしたい野崎まど小説は沢山あるけど、一番破壊力があったのはこの劇場かなぁ…w

WORLD END ECONOMiCA

狼と香辛料」「マグダラで眠れ」でお馴染みの支倉凍砂による月面エコノミー小説。って説明じゃなんだかわからんですね。軌道エレベーターが実用化され、月面に作られた人口都市に富が集中するようになった未来を舞台に、株取引によって成り上がることを夢見た主人公と数学の天才少女が、最初こそいがみ合いながらも、いつの間にか株取引で成功するようになってゆき…。実在に起きた金融危機をモチーフに、主人公の成長とボーイ・ミーツ・ガールを描く。全3巻で完結。巻が進む毎に成長していく主人公と、それに合わせて規模が大きく話とそのたたみ方がお見事で、私はとても気に入ってます。ちょっとした金融の勉強にもなるしね!

東池袋ストレイキャッツ

神様のメモ帳」「さよならピアノソナタ」などでお馴染みの杉井光ラノベ。引きこもり主人公がゴミ捨て場から拾ってきたギターには、有名ギタリストの幽霊が取り憑いていた。幽霊に言われるがままに路上ライブを始めるうちに出会いとドラマが…。1巻完結。杉井光の小説にしては話の盛り上げ方は抑えめなのだけど、音楽ネタを小気味よく盛り込んでいくスタイルに好感大。似たような作風で宇多田ヒカル愛に満ちている「神曲プロデューサー」も面白いです。

AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~

俺ガイルなどでおなじみのスクールカーストもの。1巻完結。中二病設定が強烈な不思議ちゃんヒロインの世話係を押し付けられた主人公が、そのヒロインに振り回されているうちに、過去のトラウマが蘇ってきて…。ラストの爽快感(?)はなかなかにたまらないものがあります。アニメ映画版もオススメ。

煌夜祭

顔を独自の仮面で隠しながら、各地で物語を語って生きる語り部。年に一度、冬至の日にその語り部たちが集い、それぞれが知っている物語を披露しながら一晩を過ごすという煌夜祭。その日、偶然居合わせた二人の語り部がお互いに知っている物語を語っていくが、実は互いの素性には秘密があって…。お伽話風の単なる短編集かと思わせておいて、読み進めていくと明らかになっていく世界観とか、実は全体を通して構築されたミステリー要素とか、読了後にこれはすごいと思わせられる圧倒的ななにかがあります。これ、ファンタジーじゃね?というツッコミが入りそうだけど、寓話というカテゴライズでお願いします。1巻完結。

赤村崎葵子の分析はデタラメ

一言で言うなら日常系分析ラノベ。分析部という謎部活に勤しむ主人公とヒロイン。ほんの身近な事件(というか出来事)を解決するための武器は灰色の脳細胞ではなく分析という手法。そう、そこには分析だけがあり、ミステリーは存在しない。そんなゆるーいお話も、巻末で明かされる裏分析でいろいろ見方が変わるという二度美味しい話になってます。というか、裏分析の疾走感はやみつきになるものがあるかも。「続~」「自称分析官ヴィルヘルムの迷推理」とシリーズが続くけど完結したのかどうかはわからない。

僕と彼女のゲーム戦争

ゲームと縁のなかった主人公が、ひょんなことから高校のゲーム部に入ることになり、その類まれなる集中力を武器に大会に参加するうちにゲームの面白さに魅せられて…というあらすじ。実在するいろんなゲームのリプレイをラノベという表現で包み込んだ小説。ゲーム部に所属する仲間だったりライバル校とのやりとりだったり若干ハーレム要素は強いけど、本書の面白さはゲームのリプレイだと思ってるので、ゲーム実況とか好きな人にも手軽に楽しめると思う。まぁ、対戦ゲームの話題が多いのでFPSとかに興味がないと面白さ半減って面もあるけどな…。次巻(10巻)で完結とのことで、ラストのネタは何を持ってくるのか楽しみにしてる。タイミング的にスプラトゥーンだと面白いんだけどなー。部長、任天堂好きだしさ。

友達からお願いします。

友達からお願いします。 (MF文庫J)

友達からお願いします。 (MF文庫J)

女子に苦手意識をもつ主人公と、美人だけど人付き合いの苦手なヒロインが、不器用ながら距離を近づけていく、実に真っ直ぐなラブコメ。この初々しさを見守る読書体験、嫌いじゃないというかむしろ好きなくらいなのだけど、残念ながら3年経っても続刊は出ていない。シリーズもののはずなのだが、作者に何かあったのだろうか…。

北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし

北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし

北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし

なろう小説の書籍化。辺境の雪国の若き領主(北欧貴族)が、婚活目的で参加した貴族のパーティーで出会った元軍人ヒロイン(猛禽妻)に一目惚れしたところから始まる雪国での仮結婚生活。ストーリー展開の起伏は大きくないのだけども、雪国での狩猟生活やスローライフ描写があまりにも魅力的なのと、主人公とヒロインが相手のことを大切に思いながら少しずつ距離感をつめていく過程がたまらないのとで、読んでてにやにやが止まらない作品だったりする。なろう小説もいろんな作風があるんだなぁとしみじみ思いました。現在3巻まで刊行。

アリス・エクス・マキナ

アリス・エクス・マキナ 01 愚者たちのマドリガル (星海社FICTIONS)

アリス・エクス・マキナ 01 愚者たちのマドリガル (星海社FICTIONS)

女性形アンドロイド、通称アリスが普及した未来。調律師と呼ばれるアリスのAIを調整する主人公の元に、ある日ロザと名乗る一体のアリスが訪れた。彼女は過去にいなくなった主人公の幼なじみと瓜二つの外見をしていて…。人間とアンドロイドのコミュニケーションというSF的な側面と、主人公とロザをめぐるミステリーな側面とが絶妙なさじ加減になっていて、読み始めると止まらなくなる面白さだった。ただまぁ、星海社FICTIONSは、ラノベというよりはライト文芸とカテゴライズされるのかもしれないけど…。ラノベ読みとの相性が良さそうだと思ったので紹介してみた。3巻で完結。

本の紹介として、あらすじと魅力を端的にまとめるって難しいですね。この内容で興味をもってもらえるかは微妙かもしれないけど、少しでも気になる作品があったならぜひ手にとってみてほしい所存。

以下、元記事で紹介されていたラノベのうち、自分も既読だった作品を箇条書きで。

元記事で紹介されていなかったらここで挙げていた作品
面白かったけど、人にもすすめるかちょっと悩む作品
  • 男子高校生で売れっ子ライトノベル作家をしているけれど、年下のクラスメイトで声優の女の子に首を絞められている。
  • アルジャン・カレール
  • ゲーマーズ!
面白くなかったわけじゃないけど1巻しか読んでいない作品

いでおろーぐ!」は2巻以降面白くなるとのことなので、近いうちに再挑戦してみようかなぁ。

*1:そもそもラノベを集中的に読むようになったのはKindleストアが日本に上陸してからなので、最近のラノベしか知らない