Shaw's Home Page(本館)

はてなダイアリーから引っ越しました。

「図書館の魔女」再読中

最近、図書館の魔女を再読している。

図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)

図書館の魔女 第一巻 (講談社文庫)

すでに物語がどう展開していくのかわかっているのにもかかわらず、ドキドキするし、ハラハラするし、ニヤニヤしたりもする。今回も、2巻のラストではぼろぼろ涙しちゃったしね。初読からせいぜい1年くらいしか経っていないのにこんなに楽しめていることから、やっぱり紛れもない名作なんだなぁと思っている。

さて、再読を楽しみながら改めて想像を膨らましているのは、登場キャラたちの容姿だったりする。一般文芸ということで挿絵がないのはもちろんのこと、表紙にもイラストはないので、絵という目に見えるかたちで主人公たちの容姿を拝むことはできない。もちろん、文中で登場キャラたちの容姿についての描写はあるので、そこから想像することはできるけれど、そこで思い描くイメージには個人差がけっこうありそうだなぁと感じている。だから、仮に実写やアニメで映像化されるようなことがあると、キャスティングやキャラデザで必ず不満はあがるんだろうなぁ…などという、いらぬ心配もしていたりしてw

さらにこの作品の場合は、ヒロインに関しては声の演出ができないし、そのかわりの手話だったり指話だったりを映像で見せるのは敷居が高い*1。高速手話や指話を映像で再現することなんてできないだろうから、そのへんはうまくごまかしつつ会話の内容は字幕で見せることになるんだろうか。それなら、心の声という表現をとれる漫画のほうが、メディアミックスとしては向いてそうな気もする。そうか、俺は映像化ではなく、コミカライズでこの世界を見てみたいんだな、きっと。

じゃぁ、図書館の魔女のコミカライズに向いた漫画家はだれだろう…なんてことを考えてみると、これがなかなかに楽しい。自分の場合、真っ先に思い浮かんだのは森薫先生だ。マツリカをイラスト化するのに、森先生以上に適任な漫画家は果たしているだろうか。森先生だったらマツリカはあんな感じになるんでないかな?と想像することで、いままでぼやけていたマツリカ像がちょっと鮮明になったりするくらいだ。すごい。さらに森先生の場合、人物表現だけじゃなくて、衣装や風景といった世界観描写を緻密で圧倒的な絵で表現されるので、さぞ完成度の高いコミカライズになるのではないだろうか。これはぜひとも読んでみたい。

一度そういう結論にたどり着いてしまうと、もうこれ以上の人選はなさそうだ…などと思っていたのだけど、小説の中でハルカゼというキャラと向き合っていると、ふと藤田和日郎先生との相性が抜群な気がしてきた。藤田先生って色白な麗人をとても魅力的に描くよね。さらに、男勝りで活発な女性なんかも活き活きと描きそうだよな…とか思うと、キリンも実は藤田先生に向いている気がする。キリヒトが活躍するアクションシーンなんて、藤田先生の独壇場だろうしね。おぉ、意外とこのチョイスもありなのでは…!?ただまぁ、マツリカが安楽椅子探偵よろしく謎解きで真価を発揮するシーンなんかは、藤田先生漫画特有の暑苦しさとは全然合わないとは思うんだけど。というか、怪異の類が出てこない漫画を藤田先生が描くところからして想像つかないしなw

他にファンタジーに向いてそうな漫画家ってだれがいるかなー…。天地明察のコミカライズで抜群の手腕を発揮した槇えびし先生とか。完結しないリスクを無視する前提で、キャラのかき分けが想像通りに収まりそうな気がする冨樫義博先生とか。

まー、コミカライズ自体が現実的じゃないとは思っているんだけどさ、こういう本編とはあまり関係ないことをあれこれ想像できるってのも、それだけ本編が魅力的だからこそなわけだし、図書館の魔女という物語の素晴らしさを改めて実感するのであった。

それにしても、新刊「霆ける塔」はいつになったら刊行されるんだろうか…。読める日を、首をながーくしてお待ちしておりまする。

shaw.hatenablog.com

自分の場合、想像力が欠けている自覚があるので、イラストの類がない物語を読んだ場合、登場キャラの容姿の想像はかなりぼやけている。そこまではっきりした映像を持たずに物語を堪能するというか。逆にラノベみたくイラストが多いケースや、ラノベでなくても表紙で主人公がイラストとして描かれているケースでは、そのイラストに相当影響を受けてしまう。例えば、海外小説の翻訳でいつもお世話になっているハヤカワの小説も、なぜかファンタジー小説の場合*2は、結構な確率で表紙に主人公が描かれるので、その印象がそのまま物語の世界観に影響を与えがちな気がする。

例えば氷と炎の歌。最初に読んだのは5分冊での文庫版なんだけど、ジョンやティリオンはその文庫版の表紙のイメージを長いこと引きずっていた*3ベルガリアード物語のセ・ネドラなんかは、復刻版の2巻の表紙絵でそのまま固定化されちゃってるしな。で、自分の場合べつにそれが悪いことだとは思っていなくて、むしろその物語の世界観を明確にしてくれる分けっこうありがたく思っていたりもするけど、まぁこれはそうじゃない人も多いんだろうなぁ…。

*1:ここさけや聲の形のようにその壁を乗り越えた作品もあるけれど。

*2:SFやミステリーはそうでも無い気がするけど

*3:ゲーム・オブ・スローンズの影響で、そのイメージもだいぶ上書きされちゃったけどね