EVE rebirth terrorをクリアした
shaw.hatenablog.com
で書いたように、昨年末にEVE rebirth terrorを購入していて、デスストをクリアしてから遊ぶ計画を立てていたのだけど、そのデスストのクリアの目処がたたない(全体のボリュームがいまいちわからない)ので、一旦中断してrebirth terrorを遊び始めた。元旦のことである。
クリアまでのボリュームが読めないデスストを一旦放置して、EVE rebirth terrorに手を付けてしまったのだが、くっそ面白いじゃないの。burst errorの続編が発売されていたのを見逃していたのも迂闊だったけど、まさかここまで正統な続編になっているとは…。
— shaw (@hashimukai) 2020年1月3日
事前に得ていた評判として、どうやら前作のファンも納得の、正統な続編らしいとは聞いていたのだけど、遊び始めてすぐにどうやら本当であることを理解する。いつもの天城探偵事務所に、いつもの内閣調査室の面々。前作から1年後ということで、天城探偵事務所には氷室がいて、内閣調査室には新人*1が入っている。主人公二人と桂木探偵事務所の所長とのやりとりも、ついついニヤニヤしちゃう、いつものノリだ。
で、冒頭こそ平和そのものなのだけど、いつの間にかテラーの影がちらつき始める。そう、ゲームのタイトル通り、前作でエルディアが生み出した負の遺産をめぐる物語が、この続編の核になっているのである。新しく登場するキャラたちも、物語を進めていくにつれて実はエルディアとなにかしらの縁があることがわかってくる。前作から引き続き登場する主要キャラにしても、1年前の事件を引きずっていたり、何かしらの影響を受けていたりする。そして各々の思惑がラストに向けて集約していき…という、ストーリーの構成があまりにも見事すぎて、思わず唸ってしまった。
ただ、あまりにも前作のストーリーの癖を再現しているがゆえに、この先の展開はこうなるに違いない!と思ったとおりに物語が進みすぎるきらいはあった。のだけど、エピローグで積み残されていた伏線がすべて回収された時は、えぇぇ!?ってなったし、最後の最後で涙腺が決壊してしまった。あのラストは卑怯だろう…、もちろん良い意味でだけど。
というわけで、あの偉大な前作の続きとしては、これ以上無いくらい完璧な物語だったと思う。これぞファンが20年来待ち望んでいた続編だと言い切ることができるのではないだろうか。過去にリリースされた続編としては、SS版でThe Lost Oneを、PC版でADAM THE DOUBLE FACTOR*2を遊んでいたのだけど、シナリオは満足できるものではなかった*3し、その後このシリーズはどんどん迷走していって、オリジナルの制作陣もいなくなってしまった今、すでにシリーズ物としては死んでしまったタイトルだと思っていたのだが、まさかこんな形で蘇るとは思いもしなかった。
ほんと、よくぞここまで前作をリスペクトしたうえで、ファンを満足させる作品を作り上げたものだなぁと思うわけです。この素晴らしい仕事っぷりはもっと評価されてもいいのではないか。いや、俺が気づかなかっただけで、ファンの間ではすでに評価されていたわけだけど…。その評価の高さがそのままamazonのカスタマーレビューに反映されていて、自分もそれをみてゲームを購入し、そしてこの文章を書くに至っているわけだしな。
まぁ、そうは言ってもゲーム自体は昔ながらのコマンド形式のアドベンチャーゲームなので、当然ゲームとしての古臭さはそれなりにある。最近遊んだ十三機兵防衛圏なんかと比較してしまおうものなら、よりいっそう古臭さが目立ってしまうかもしれない。ただ、このシリーズに求められていたのは斬新さとか目新しさではなくて、すでに確立されている世界観や登場キャラたちの魅力をいかに活かすかだと思うので、今作に関しては前作のシステムそのまま*4踏襲して正解だったとも思う。
そんなわけで、良質なサスペンスを求める人にはぜひ一度遊んでみることを勧めたい。ただし、完全な続編なので、すでに前作のEVE burst errorを遊んでいることが大前提ではある。PS4版は、気前がよいことにburst error R(前作のリメイク作)も同梱されているので、とてもお得ですよ!